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大塚英志『キャラクター小説の作り方』 1  

大塚英志『キャラクター小説の作り方』 2003年2月20日発行 講談社現代新書 
キャラクター小説の作り方キャラクター小説の作り方
(2003/02/20)
大塚 英志

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ハウトゥー本の体裁をとっているが、大塚の文学論・漫画論として読める。全体としてはそれなりに良い事を言っていると思うが、語り口が冗漫で繰り返しが多かったり、所々でトンチキな説明をしたりと、《惜しい》本になっていると思う。
 
そこで、内容を整理整頓し無駄を削り補足を加え、さらに批判的な視点も交えながら、私なりの理解をここに記してみたい。
 
 
第1講 キャラクター小説とは何か
 

批評:
大塚の言う《スニーカー文庫のような小説》とは今の言葉で分かりやすく言うと《ラノベ》である。ただラノベも着実に歴史を積み重ね2003年当時のものと、2013年のものとでは変わってきている。2013年に視座を置いて《スニーカー文庫のような小説》を《ラノベ》と言い換えてしまうと誤解を生む可能性がある。《2003年頃のラノベ》と言ってもいいが分かり難いと思うので、ここでは基本大塚に忠実に倣って《スニーカー文庫のような小説》という言い方をする。
 
大塚:《スニーカー文庫のような小説》はキャラクターグッズの一つとして売られている側面がある。後述するようにそれがアイデンティティでもある。カバーイラストがお約束の様にアニメ絵だというのはその象徴だ。しかし作家はそこに甘えて小説としての価値を付与することを放棄してはならない。

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)
(2003/06)
谷川 流

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大塚:日本文学の大半は明治以降、自然主義文学の手法に基づいて描かれてきた。SFなどは現実を逸脱する場合があるが、その逸脱が成立可能となるようなロジックをあくまで現実のロジックの延長で考えていく。《私》と一人称で書かれた時、読者はそれは作者自身の反映だと考える。それの偏ったものが私小説であり、それは作者の内面を写生したものだ。

批評:大塚はここで言文一致の近代小説の大半を広義の自然主義文学と定めている。 大塚に補足する。自然主義文学では舞台設定が現実世界に非常に近い世界であるため、生身の作者が《私》として登場しうる。《私》以外のキャラクターも実在の人物をモデルに出来る。それは非実在キャラを登場させる際、そのキャラには実在してもおかしくないリアルなキャラクターデザインが求められるということでもある。 また、自分以外のキャラの目線で写生を行うときにも当然リアルな《なりきり》が要求される。 作者の負っている3つの役割については後述する。

 oot[1]oot[2]
※左上写真:©pony3295  右上写真:田山花袋  下写真:田山花袋の本が手元にないので、堀辰雄の全集を自分で撮影


大塚:
その中にあって数少ない例外が探偵小説と《スニーカー文庫のような小説》である。《スニーカー文庫のような小説》とはアニメやコミックという仮想世界を写生する小説だ。仮想世界の中に存在するロジックに従って書かれている。一人称で書かれた場合でも作者の反映としての生身の《私》は存在しない。
 
批評:つまり手法としては自然主義文学と同じだが、写生対象が違う。それは決定的な違いだと大塚は言う。 大塚に補足する。2次元には生身の肉体を持った作者は登場しえない。よって作者の分身たる《私》や、実在の人物をモデルにしたようなキャラがそのまま登場できない(デフォルメすれば場合によっては可能)。よって《なりきり》によるキャラ目線での写生が大きなウェイトを占めることになる。

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左上:©谷川流・いとうのいぢ  下:ハルヒが手元にないので公野櫻子のべびプリを自分で撮影


大塚:
僕は小説やシナリオを書くときまず、文字だけでなくキャラクターデザインと設定資料を作る。それを経由して小説やシナリオを書く。

DSC_0104.jpg©Eiji Otsuka

批評:
大塚は写生元である虚構世界と非実在キャラを先にメイクする(ゲームデザイン)。その後語り手(ゲームマスター)となり、プレイヤー(なりきり)となる。という手順を踏んで創作活動をしているそうだ。

 
<第2講へ続く>

category: 批評

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魔法の使えなくなった主人公  

アニメなら12話以上のそこそこの長さのあるお話。
 
常時なら魔法を使ってバリバリ活躍する主人公
ある日、魔力が弱くなる 意気消沈、さらに魔法が使えなくなる
お助けキャラ登場 今まで会話の中で存在だけは示されていたが、本格的に活躍するのは初めてのキャラ
お助けキャラが主人公代理のポジションにつく 番外編的な雰囲気
代理主人公はそこそこ頑張ってそこそこ活躍する しかし代理主人公がいよいよピンチにな
主人公復活 ピンチ解決
代理主人公は再び脇役の脇役へ 
このお助け代理主人公は、人気投票などで密かな人気があり、劇場版などでちょこちょこ顔を見せる
 
 
こういったお話の夢を見ました。で、これと同じような構造のお話はよくあると思います。と言いつつ実はなかなか例が思い浮かばなくて今、うーんうーんと唸って困っています。構造的に同じものを探しているのでありますから、「魔法が使えなくなった」というのは「変身できなくなった」とか「飛べなくなった」とかでもいいのです。
 
  • 魔女の宅急便。 ちょっと違いますね。あれは魔法を使えなくなった主人公にスポットライトを当て続けて普通の《少女》としてのキキを描いています。
  • 映画ドラえもん、ブリキのラビリンス、雲の大国。 あれも違います。ドラえもんの代わりに活躍するのはのび太君たちと完全な単発の新キャラたちであって、存在は確認されていたが活躍の出番がなかった準新キャラ的キャラではない。 他の映画でのドラミちゃんが少し近いような気もしないでもありません。
  • スラムダンク、陵南VS海南戦。 湘北が出れないということで、今までスポットライトの比較的当たってこなかった選手たちが活躍するという点では似ていますが他がだいぶ違います。 
  • エヴァンゲリオン。 シンジ君がヘタレてエヴァに乗れなくなったという所は似ていますが違います。
  • プリキュア、セーラームーン辺りにありそうですがちゃんと見ていないので分かりません。 風邪をひいてしまったコナン君とか、霊力を失ったぬ~べ~とか、ありそうなんですが。
  • KOF99のシーケンスーも魔法が使えなくなりましたね。でも違います。
 
すごいありそうな話なのに思い付かない!

category: 批評

thread: アニメ・コミック - janre: アニメ・コミック

ルノワールをアイコンに  

Twitterのアイコンを変えてみた。ルノワールは僕の最も好きな画家の一人だ。
 
ググっても出てこないので、もしかしたら記憶違いかもしれないが、昔図書館で眺めていた画集に以下のようなエピソードが載っていたように思う。
  • とある美術評論家がルノワールのとある新作を見て、「この絵はスプーンで掬って食べてしまえる」と評した。
  • ルノワールは作風について聞かれた時、「なぜ醜いものを画く必要があるのですか?世界はこんなにも醜い」と答えた。
runo.jpg
ブージヴァルの踊り(Danse à Bougival)

1882 - 1883年 

182 x 98 cm|油彩・画布|

ボストン美術館(アメリカ)
 
renoir_rocher01.jpg
岩に座る浴女 (Baigneuse assise sur un rocher)

1892年

80×63cm | 油彩・画布 |

個人所蔵(フランス)

category: 批評

thread: 絵画・美術 - janre: 学問・文化・芸術

マリッジロワイヤル 4,6巻  

マリッジロワイヤル 4 (4) (電撃コミックス) マリッジロワイヤル 4 (4) (電撃コミックス)
(2009/05/27)
Navel
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マリッジロワイヤル 6 (電撃コミックス) マリッジロワイヤル 6 (電撃コミックス)
(2010/05/27)
Navel

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作画:奈月ここ(Lime)  原作:Navel

ファクト
  • ヒロインキャラクターの数が非常に多い作品である。
  • 原作ゲームがある(未プレイ)。
良い所
悪い所
女性キャラクター一人一人は可愛いく作画されている
キャラクターの顔がみんな同じように見える。本編は白黒なので余計そう見える。
女の子がちょっぴり寂しげな表情を見せるシーンが、グッとくる。
真面目バトルが多い。
キャラクターが自分の地元の特色をアピールするシーンは面白い。
男気を見せるクサいシーンが多い。男女を問わず。
ちゃらちゃらしたシーンはそれなりに面白い。
男が活躍し過ぎ。
21,22話、番外編(4巻)は中々秀逸だと思う。
設定が面倒臭い。特にカードゲーム。
カッカしたシリアスなシーンが多い。
今何をやってるのか分からないシーンがある。(作画的な意味で場面描写が上手くない)
やたらと斜めに切ったコマが多い。多すぎて効果的でなくなってる。













 
100点満点での総合評価
  • 4巻 60点
  • 6巻 20点

category: 批評

thread: 漫画の感想 - janre: アニメ・コミック

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