現代 note

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

中曽根康弘が語る、小泉外交  


中曽根康弘が語る戦後日本外交中曽根康弘が語る戦後日本外交
(2012/10/26)
中曽根 康弘

商品詳細を見る

日朝首脳会談

服部龍二: 2004年5月の第2回日朝首脳会談後、小泉首相が首相経験者たちに官邸で報告したとき、中曽根先生は、「外務省をもっと使って、下準備を十分にやり、首相が最終決断するのが外交の筋道だ」と小泉首相を批判されています。北朝鮮に対する政策に限らず、小泉首相の政治手法、特に官邸外交とも称される外交をどのように評価されますか。

中曽根康弘: 拉致問題に対する小泉さんの対応は、断片的外交だな。北朝鮮に入っていって拉致問題を解決したのは、彼の功績であるけれども、一回で終わってしまった。瞬間的接触で、永続性はなかった。効果を狙ってやったんだろうし、また相手が相手だから永続性があるやり方ではやれなかっただろう。小泉首相の外交は、あまり人と相談しないで、独断で展開してきたという印象を持っています。だから、彼に「外務省を使って下準備を十分にやれ」と言った。それは政治家に対するいろいろな配慮や根回しという意味も含まれる。小泉君には、それが足らんと思った。やはり、自分の信念を貫くことは確かに大事だが、それにしても、下準備をやって最終決断することが必要である。小泉君は独往邁進する傾向があったから、それに対する党幹部の批判はかなりあった。

服部龍二: それに対して、小泉首相は何か言っていましたか。

中曽根康弘: いや、彼の反応は、あまり記憶にないね。

イラク戦争を支持


服部龍二: 一方2003年3月のイラク戦争で中曽根先生は、「アメリカの行動はいずれ正当に評価されるという確信を持っています」、「小泉首相がいち早くアメリカへの支援を決めたとき、私が直ちにこれを支持し、激励した」と『日本の総理学』で記されています。小泉首相の対米支援をどのようにご覧になっていましたか。

中曽根康弘: イラク戦争について、日本の政府の動向に注目が集まっていた。アメリカが独断でイラクを攻撃したと世界中で見られていたね。ところが、日本は早い時期に、アメリカに同調して旗幟を鮮明にした。私は、いずれそういう方向に行くのだろうから、決断は早ければ早いほど良い。この点については、根回しとか、世論形成に時間を取らんでも、もう結論はわかっているし、結局、国民の支持を取り付けることはできるだろうと睨んでいた。むしろ、政治家が早過ぎやしないかという印象を持っていたのに対して、国民の側が早く決定しろと思っていた、そういう認識の差があったと思う。小泉は国民の方を採ったわけだ。私は政治家側の一人だけれども、総理大臣経験者として、同じ結論になるなら、早い、遅いは別に議論する必要はないと見ていました。

服部龍二: 現時点で振り返って、米軍の行動や小泉首相の対米支援は正当だったとお考えでしょうか。

中曽根康弘: 今から考えてみると、アメリカの対イラク戦は思慮不充分で進められ、しかも、早く手を出し過ぎたきらいがある。しかし、フセイン政権の実情や、イラクの中東に対する軍事的影響力を考えると、イラクの強権独裁体制を終わらせる一助になったのではないかと思う。

中曽根は日朝首脳会談のとき、イラク戦争のときとでは、逆のことを言っている。
また、イラク戦争開戦当時の日本の置かれた状況下での対米支援表明については評価しているが、現時点から振り返るとなると、イラク戦争自体についてどうにも評価しかねるようだ。いつになく歯切れが悪いし、言い訳くさい。

ブッシュとの関係重視

道下徳成: 小泉さんの対米外交、対中外交はどのように評価されているのでしょうか。

中曽根康弘: いま振り返ると、政権期を通じてほとんど変わらなかったね。小泉とブッシュの人間関係に重点を置いた社交外交だ。私の時は政策外交と言っていいだろう。その差がある。

中島琢磨: 小泉政権期、対中関係が悪化した一因は、小泉さんの靖国参拝だったと思います。小泉さんの歴史認識に関わる行動や、アジア外交のあり方をどう捉えていらっしゃいますか。

中曽根康弘: 小泉君の外交のやり方を見ると、広い視野で、総合的にものを構成し、成立させていく配慮がかなり足りなかったと思う。ブッシュとの関係を一番重視していましたが、中国や発展途上国との関係は閑却していました。私らは、途上国や中国との関係を打開するのが日本外交の欠陥を直す大事なポイントだと認識していた。小泉の場合には、アメリカとの関係さえよくすれば、上手く行くという、そういう誤解をされるまで、アメリカ一辺倒だった。

中曽根へ助言を求めない


服部龍二: 竹下首相以降の歴代総理は、外交面で中曽根先生に助言を求めましたか。

中曽根康弘: 竹下、宇野は、年中相談に来ていたね。小渕なんかもよく相談に来た。その後でも、近いところでは安倍晋三もそうだ。あの前後諸君は割合に相談に来ていました。小泉純一郎は、あまり来なかった(笑)。だけど、基本は堅持していた。実際、小泉は、私とレーガンの関係に倣って小泉・ブッシュ関係を作り、テキサスの彼の家に招待されたことがあったね。

余談だが、安倍晋三首相は、2度目の首相となった今でも中曽根のもとへ、助言を求めに訪れるのだろうか。中曽根も高齢なので例えそうだとしても昔ほど頻繁に訪れることはない気がする。
関連記事

category: 政治

thread: 政治・経済・時事問題 - janre: 政治・経済

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://moderntimeexistence.blog.fc2.com/tb.php/315-1d713a44
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。