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サザンオールスターズ「ピースとハイライト」に賛辞を贈ります  



ポップスであること

楽曲はポップでゴージャス。歯切れの良い多数のキメをもち、アニメソング並みのノリの良さです。これに、一歩だけ踏み込んだ歌詞が相まって名曲になっています。バラードや、ヘヴィなロックではなく、あくまで《ポップ》であることが重要だと思います。ノリのいいポップなポップスという最も万人を対象としたジャンルの中で、万人には受け入れられないところに一歩だけ踏み込む。これはある意味で攻撃的と言えます。

ポップスには現実の面倒臭いことを、音楽が流れている間だけ忘れさせるという効果を狙った曲が沢山あります。夢を見させたり、切ない恋の記憶をくすぐったり。そうしてリスナーはみんなと一緒に想いを共有したり、プライヴェートな感傷に浸ったりするのです。サザンはそういう曲が大得意です。しかし今回、彼らはそういったリスナーをある意味、裏切ったのです。少しだけ現実社会を匂わせ、人によっては聞きたくない言葉を聞かせたのです。

そして、ポップスの世界は人気商売です。なので賛否の分かれるようなメッセージを発するのはとても勇気のいることであると思います。しかし、今回サザンは抽象性を失わないギリギリのラインまで踏み込んでいます。抽象性は失わずかつ、現実的な政治性も匂わせるという素晴らしいバランス感覚です。J-POPの世界で最もポップな存在である人たちが、活動再開ファーストシングルのA面曲としてこの曲を発表した意義は大きいと思います。

いくつかの批評について

この曲に対して、「お花畑」という批判がなされています
(Youtubeのコメント欄を参照)。しかし、本来はもっとお花畑でもよかったのです。何故ならポップスであるから。賛否が分かれる部分まで踏み込む必要はなかったのです。ポップス界ではお馴染みのテーマである「平和と愛を願う」だけで止めておけば、良かったのです。また、社会的メッセージを出すにしても例えば「震災復興」であるならば賛否は分かれず、ほとんど賛同しかなかったでしょう。

また、「ミュージシャンのくせに中途半端に政治に足を踏み入れている」という批判もあります。しかし、今回サザンはまさに《音楽》そのものでメッセージを発したのです。デモ、イベントへの参加、イベントのMC、文章などで反原発メッセージを出している音楽家は多数いますが、《音楽》でそれをやっている人はどれくらいいるでしょう(斉藤和義さんはやっています)。音楽家が音楽で社会的メッセージを発すること。それはまさに音楽家にしかできない事です。

「ピースとハイライト」は国民的バンドの復活にふさわしく、ファンファーレのような華やかなブラスサウンドで始まるポップな楽曲ではあるものの、歌詞は近隣諸国との緊張感漂う関係を連想させる極めて社会的な内容。復活を祝うお祭り騒ぎの歌ではなく、活動休止などなかったかのような通常運転モードの新曲は、新たなスタンダードナンバーとしてリスナーの生活に溶け込んでいくに違いない。

毎日新聞デジタル 注目の新譜 : サザンオールスターズ「ピースとハイライト」 新曲発表で5年ぶりに活動再開 2013年08月08日

また、毎日新聞のこの批評は、一部的外れだと思います。私はこの曲が「新たなスタンダードナンバーとしてリスナーの生活に溶け込んでいくに違いない」とは思いません。この曲はスタンダードのような持続性のある、時代を感じさせないような曲ではなく、その逆だと思います。この曲は「今、この時代」に向き合った名曲だと思います(結果的に未来においてスタンダードになるかどうかは分かりません)。また、生活感からも少し乖離した、社会的な曲であることは明らかです。また、この批評は日本語の文章的にも「復活にふさわしく」と言いながら「復活を祝うお祭り騒ぎの歌ではなく」と言っていて何だか変です。

楽曲とMVについて

何気なく観たニュースで お隣の人が怒ってた

つまり上から目線でもなく下から目線でもなく、一般人目線なわけです。「俺様大スター」でも「可哀そうな僕ちゃん」でもないわけです。

MVでサザンは錦鯉や浮世絵、武士のイラストをバックにして戦隊ヒーローに扮して演奏をしています。武士は刀を抜いていますね。これは「戦う」姿勢であると見て取れるでしょう。「ユーモア」と「ポップ」という得意の武器を持ってサザンは戦っているのだと思います。そして「俺たちは日本人なんだ」という意思表示にも取れます。

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