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安倍首相への問責可決について 2  

(続き)
民主党はギリギリまで法案採決を主張した。
民主党の海江田代表は記者団に対し、「安倍総理大臣に対する問責決議案よりも、とにかく真っ先に平田参議院議長に対する不信任決議案の処理をし、国民の生活に影響のある法案をしっかり通さなければならない。順番はそういうことで決まっているはずだと与党側に何度も言っている」と述べました。
首相問責決議案 参院で採決へ – NHK NEWS WEB 6月26日

26日午前の参院議運委理事会では自民党が首相問責決議案の採決見送りを求めたが、民主党は同日中に採決するよう主張した。

自民、民主両党は電気事業法改正案など残り法案を今国会最終日の26日中に成立させたい考え。しかし、野党多数の参院本会議で問責決議案が採決されれば可決される可能性が高く、国会は不正常な状態となる。その場合、残り法案は廃案となる見通しが強まる。民主党は重要法案の採決後に問責決議案を処理するよう求めたが、自民党側は応じなかった。
首相問責案、採決へ 国会閉幕直前に綱引き – 日本経済新聞 2013/6/26
法案と問責の二兎を得ようとした民主党は、26日の参院本会議での議事の順序を、(1)与党提出の平田健二議長不信任案を野党の反対多数で否決(2)法案を可決、成立(3)首相問責を可決-とする筋書きを描いた。問責可決を後回しにすれば、政府提出法案の採決に臨めるためだ。
 しかし、26日午前の参院議院運営委員会理事会で、法案処理が終われば問責がたなざらしになりかねないと警戒したみんなの党が、問責の先行採決を主張、他の野党も同調した。民主党も参院選を前に与党寄りと映る対応はしにくいと判断し、最終的に与党との水面下の「合意」をほごにした。
 一方、与党側は「参院選で過半数を獲得すればいくらでも法案を通せる」(幹部)と見て今国会成立にこだわらなかった。むしろ、今回の混乱を「ねじれ解消」の必要性を訴える材料にしようと狙った面もある。
民主の筋書き破綻=問責と法案「二兎」追う – 時事通信 2013/06/26

民主党には貧乏神でも憑いているのかという程の不幸ぶりである。
海江田代表は自民党の対応について「参院選で『野党が法案をつぶした』とアピールしたいがための行動であり、強い怒りと憤りを覚える」と抗議の意思を表明。細野幹事長も「問責決議案の採決のタイミングをずらせば法案は成立させることができたが、自民党にはそうした動きはまったくなかった。幹事長会談を申し入れたが、これも受け入れられなかった。国民生活よりも選挙や政局を優先する許しがたい行為だ」と自民党の姿勢を批判した。
「国民生活にとって必要な法案をつぶしたのは自民党」海江田・細野臨時記者会見 2013年06月26日

民主党は上記のように事情を説明している。しかしマスコミ・有識者を含めて民主党に理解を示すものは殆どいない。まさにフルボッコ状態である。26日夜、石川和男と夏野剛は、鈴木寛の話を聞き一定の理解を示したが、彼等はごく少数派だろう。

霞が関政策総研 第三回目「ゲスト:鈴木寛」


話は逸れるが上の番組は自民党内部の暴露話、川口順子・委員長解任の際の裏話なども出てきて、非常に面白い。自民党の良識派についても触れられている。自民党にも良識派がいる事は細野も承知している。

自民党のしたたかさ。

自民党は小ずるいとかセコイというレベルを超えて圧倒的なしたたかさを見せた。そして自民党の思惑は全て成功した。
民主党の二転三転の方針転換には呆れるしかなかった。
「『重要法案の成立を邪魔した』と批判されたくはない」、「しかし安倍総理への問責決議案を提出した他野党との連携を大切にしたい」というのが民主党の心理だったのだろう。「世論にも他野党にもいい顔をしたい」という民主党らしいどっちつかずのポピュリスト的姿勢だ。しかしこの両立は不可能だ。

民主党は「問責決議案の採決は法案の処理が終わった後にしてくれ」と泣きついてきたが、これも無理な話だ。
問責決議案というのは、法案を提出している内閣のトップたる総理大臣に「NO」を突きつけるわけだから、まずその決議案の採決が優先され、可決されたらその後の政府出席の法案審議は行われない、というのが筋である。
最後は自民党から「問責決議を可決した後に、法案の審議をしてはどうか?」と助け船を出した。しかしこれに乗ってしまうと「総理問責が可決されても、国会審議が出来る」という前例を作ることになるので、野党として今後問責の効果が薄れてしまうと考えたのだろう、本会議場での問責決議案に関する討論の最中というぎりぎりの段階で断ってきた。

結局民主党は「みんなにいい顔をしたい」というどっちつかずの姿勢を続けた結果、終盤国会を大混乱させた上に、「電力改革法案」「生活保護改革法案」「海賊対処法案」といった国民生活や成長戦略に影響する重要な法案を廃案にしてしまったのである。

さらに民主党の細野幹事長は記者会見で「自民党が悪い」という趣旨の発言をしている。責任転嫁も甚だしい。

やっぱりこの参議院選挙でねじれを解消しなくてはならない。決意を新たにした。
【混乱下で国会閉会:だから参院選でねじれの解消を!】 - 世耕日記 2013年06月27日

問責可決後、自民党議員、支持者、知識人、一般人があちらこちらで民主党を糾弾している。ググればいくらでも出てくる。中でも上に引用した世耕弘成の文章は秀逸だ。民主党はもう何をどうやっても悪者になるしかないように仕組まれている。私はヘッセの『少年の日の思い出』を少し思い出した。 それはさておき一方で、自民党が法案採決に積極的でなかったことも世耕のブログから分かる。しかし多くの人はそんなことは気にしない。そして実際、国民から見てもどうってことないのだ。
上のように、長島昭久をはじめとする真面目な民主党議員がいくら苦悩しようが、参院選後には重要法案は難なく可決・成立することができる。しかも、ねじれが解消されているので、もはや民主党の協力は必要ない。可決・成立される法案は全て与党の手柄となる。
通常国会最終日の26日、永田町では、まさに重要法案そっちのけでの与野党の攻防が繰り広げられた。
午後1時20分ごろ、安倍首相は「さきほど、問責決議が可決されましたが。めげずに元気でやります」と述べた。
自民党の小泉 進次郎議員は「野党の皆さんにとって、逆効果だったんじゃないですか。問責を出すという意味は、『安倍政権、すぐに退陣しろ』という意味ですよ。野党の皆さんに、どうか参議院選挙で『今すぐ退陣しろ』という訴えをしてみてほしいですね」と述べた。
公明党の山口代表は「海江田代表、そして細野幹事長、どういうことを言っていたでしょうか。参議院の第1党としての責任感がない。そう断罪せざるを得ません」と語った。
首相問責可決 安倍首相「めげずに元気でやります」 ‐ FNNnewsCH 06/26


abe[1] 
問責可決後、安倍首相は自民党幹事長室へ盛大な拍手で迎え入れられた。自民党幹部たちは「ガッハッハッ」ともう笑いが止まらない。愉快で愉快で仕方がないらしい。

【問責】安倍晋三首相問責決議案 ~平成25年6月26日

abe[2] 
そして民主党の小川敏夫が問責決議・賛成討論をしている最中、安倍首相は堂々と読書をしていた。何を読んでいたのかは分からない。

【通常国会の閉幕を受けて】石破幹事長(2013 06 26)

石破茂幹事長は「問責が可決されても、法案採決の為のドアは常に開いている」という。しかし実際には明らかにドアは締まっている。


終わりに

こういった自民党のやり方が好きか嫌いかと問われれば、私は大嫌いだ。と、同時に政権与党にはこのくらいのしたたかさや駆け引きの上手さは必要なのだろうとも思う。

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category: 政治

thread: 民主党 - janre: 政治・経済

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安倍首相への問責可決について 1  

民主党はなぜ問責に賛成したのか。

以下のような情報がある。
民主、自民両党は二十五日に、他の野党三党が参院に提出した首相問責決議について、採決せずに廃案にすることで合意していた。二十六日の参院本会議では、与党が提出した民主党出身の平田健二参院議長の不信任決議案を野党の反対多数で否決した後、与野党が合意済みの法案を成立させる段取りだった。
 しかし、問責決議を出した生活、社民、みどりの風は民主党の動きに猛反発。議長不信任決議案の採決に欠席する可能性をほのめかした。三党が欠席すれば、不信任決議案が可決される恐れが出てくる。
民主迷走 一転賛成 首相問責可決 - 東京新聞 2013年6月27日 朝刊

生活・社民・みどりは民主党を脅した。そして同様の脅しがみんなの党からも行われた可能性が高い。

問責決議を巡っては、参院議院運営委員会の理事会で自民党が「問責に値せず採決すべきではない」と主張。これに対し、みんなの党が「問責は重大事案だ」と法案採決前の採決を求めたため紛糾。最終的に議運委で採決した結果、民主、みんなの両党が採決に賛成し、本会議への上程が決まった。
民主党は、自公両党と電気事業法改正案の修正で合意しており「法案成立を優先すべきだ」としてきた。しかし、参院議運委の岩城光英委員長(自民)が問責決議案の採決優先を求めるみんなの党の意向を受け各党に判断を促したため、上程に賛成した。

参院:安倍首相の問責決議を可決 - 毎日新聞 2013年06月26日

みどりの風とみんなの党は、民自公が通そうとしていた法案を廃案にしたかったのだ。

参院の総議席数は242。自公は103.民主は86.生活・社民・みどりで16.みんなは13. 民主党は立場が弱い。

ところでみんなの党の松田公太は以下のようにも言っている。
これは詭弁だ。松田が言っている自公議員が審議拒否したことによって流会した委員会というのは25日の経済産業委員会のことだろう。しかし電事法は6月17日に参議院に付託されていた。そして6月18日、20日と審議が行われている。つまり参議院・議院運営委員会さえ通れば本会議で採択が行える状態だ。

上記の脅しはいわば裏の理由。それに加えて表の理由がある。閣僚が予算委員会を始めとする各委員会を欠席したことは明らかな憲法63条違反だ。民主党は賛成するしかない。


参院議運委・委員長は自民党である。

松田公太はしたたかな男だ。上記のように、党として民主党を苦しめる画策をしておきながら下のように与党をも糾弾している。
0増5減を本会議で取り扱わなかった事を理由に、参院議長に対する不信任案を自・公が提出(しかし、それは参院議長が決める事では無く、自民党が委員長を務める議運で決定されたこと。よって参院議長のせいにするのはお門違い)。
安倍首相への問責決議 ‐ 松田公太オフィシャルブログ 2013-06-27

松田の言うことは正しい。本会議で何を採決するかは通常、議長ではなく議院運営委員会が決めるのだ。そして参議院・議院運営委員長は自民党の岩城光英である。0増5減の区割り法案を採決させようとしなかったのは岩城である。
giun[1] 
平田参議院議長(民主党)への不信任案は各委員会・欠席を正当化する為のアリバイ工作だ。それ以外の意味はない。これは6月21日、金曜日に突然提出された。そして土日を挟んで24,25日に与党と閣僚は審議拒否を行った。

参院は21日、議院運営委員会で衆院選挙区の「0増5減」に伴う区割り改定法案を同日の参院本会議で採決しないことを決定、平田健二参院議長は午前の本会議を閉会し、同法案の参院送付から60日以内の採決の見送りが確定した。
与党は21日夕、参院本会議での採決の見送りは不適切として平田氏への不信任決議案を提出した。

区割り法案は同日午前の参院特別委で審議入りの予定だったが、与党が提出していた轟木(とどろき)利治委員長(民主党)に対する不信任動議の扱いをめぐって委員会開催がずれ込んだ。
区割り法案 参院採決見送り 自公は議長不信任案提出 - 産経新聞 6月22日

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今回、一番の被害者である民主党の細野豪志幹事長は以下のように見解を述べている。
このように民主党が忍びがたきを忍んでいる時に、生活・社民・みどりは問責決議を提出した。民主党からすればこの3党は全く空気が読めていないというか、読め過ぎというか。結果、民主党は与党から、野党から追い詰められる結果となった。

(続く)

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thread: 民主党 - janre: 政治・経済

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06/27のツイートまとめ  

sartrean

@sartrean 恐れが出てくる。」 みんなの党も同様の脅しをかけた可能性はある。
06-27 23:06

東京新聞:民主迷走 一転賛成 首相問責可決:政治(TOKYO Web) http://t.co/IjWFp8QIE6 「問責決議を出した生活、社民、みどりの風は民主党の動きに猛反発。議長不信任決議案の採決に欠席する可能性をほのめかした。三党が欠席すれば、不信任決議案が可決される
06-27 23:05

RT @tnatsu: 責任は野党→自民参院選大勝→再提出で3ヶ月遅れで可決ですね。RT @nagashima21: 夏野さん、たしかに術中にハマったんでしょう。でも、成立させるべき法案は国民のために愚直に成立させるという国会議員としての矜恃があれば、浮かぶ瀬もあったと思う…
06-27 22:51

RT @konotarogomame: 民主党政権時代に超党派で国会改革の提案をした。そのなかに毎週曜日を決めて夜八時から党首討論をやるべしという項目があった。あれが実現していたら、今回の参議院のように、テレビ入りの予算委員会を職権でたてるなどという横暴をしなくてもすんだはずだ…
06-27 22:12

@sartrean 0増5減を先行処理するべきだったと思っています。
06-27 22:10

区割りの確定|河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり http://t.co/SzyvBY1CSV 意味不明とおっしゃいますが民主党の論拠ははっきりしています。高裁判決です。しかし、私個人は、巨大与党が民主党の言うことなど聞くわけはないので、民主党は、早い段階で一旦折れて、
06-27 22:10

世耕さんのやりかたは非常にしたたかで賢いやり方だと思う。全く無慈悲なまでに民主党を追い詰めている。 と、同時に自民党が法案採決を優先していなかったことが分かる。
06-27 22:04

@SekoHiroshige 民主党がどうしたって、悪者になるシナリオですね。
06-27 22:00

@SekoHiroshige 。結局民主党は「みんなにいい顔をしたい」というどっちつかずの姿勢を続けた結果、終盤国会を大混乱させた上に、「電力改革法案」「生活保護改革法案」「海賊対処法案」といった国民生活や成長戦略に影響する重要な法案を廃案にしてしまったのである。」
06-27 21:58

@SekoHiroshige 」と助け船を出した。しかしこれに乗ってしまうと「総理問責が可決されても、国会審議が出来る」という前例を作ることになるので、野党として今後問責の効果が薄れてしまうと考えたのだろう、本会議場での問責決議案に関する討論の最中というぎりぎりの段階で断ってきた
06-27 21:57

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