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現代 note

橋下前大阪府知事、平松大阪市長 公開討論会 文字起こし1  

2011/11/12() 1600~   橋下徹・前大阪府知事 平松邦夫・大阪市長
公開討論会

冒頭挨拶

平松:みなさんこんにちは。大阪市長の平松でございます。4年近く市長をさせて頂きました。この間様々な問題もございましたが、私が基本としている市民協同というのを最初に申しましたし、なおかつ情報公開、そういった面も進めてまいったつもりでございます。まだまだ足りない所はある、しかし多くの市民の皆様の協力を得てこの街は確実に良くなりつつあります。それをもっともっと拡げていくことで、大変困難に直面している世界情勢の中、あるいは日本の状況の中でもこの街から関西を変える、あるいは日本を変えそして世界を変える。それくらいの勢いでもって2期目、次の自分の任期を全うさせて頂くようにお願いしたい。そう思って立候補する決意をした次第でございます。よろしくお願い致します。

橋下:今回大阪府知事を任期を少し残しまして、辞職退任。そして大阪市長選に挑戦します。これは府知事、市長選ダブル選挙。約40年振りなんですがダブル選挙という形を作りまして、府民の皆さん市民の皆さんにご判断をして頂く。大阪は全く今良い状況ではありません。法政大学の研究でも幸福度ランキングは47位。大阪は全くいい状況にはなっておりません。これは知事をやって気付きました。後から説明しますがこれまで一生懸命色んな知事がまた市長がまた職員が色んな政策を掲げた、それでも上手くいかない。色んな知事、市長、交代があり色んな人が政治家としてリーダーとなった、それでも上手くいかない。これは大阪の仕組みの問題。これは通ずる所日本の仕組みの問題にも関わるんですが、統治機構の問題であるという所に行き着きまして、この統治機構を変えるために今回ダブル選挙というものを敢えて設定しました。これから、今日ですね、その点についてはきちんと説明をさせて頂きます。よろしくお願いします。

討論開始

司会:それではまず10分間でご自身の政策、ヴィジョンを発表していただきます。まず平松さんお願いします。

平松:両側の画面を使いまして私のプレゼンテーションを始めたいと思います。平松邦夫でございます。この4年間市民の皆さんと一緒にこの大阪市の改革を進めてきたつもりです。私がまず最初に取り組んだのは情報公開でございます。市民にも分かりやすい市政運営を進めるために厳しい財政状況からあるいは、労働組合との交渉経過まで全てをオープンにした結果、かつて最低レベルと言われました大阪市の情報公開水準も全国トップレベルに引き上げております。そして市民の皆さんと一緒になって取り組んで参りました市民協同プログラム。これでございますがその成果として街頭犯罪は激減しました。ひったくりなど5項目でワーストワンを返上しております。そして放置自転車の数、これも半減するなど大阪市は確実に変わりつつあります。また平成16年には5兆5000億円を超えておりました市債残高も4000億円以上削減しまして今年度は5兆624億円、平成22年度末。4兆円台が目前となっております。大阪市の財政改革も着実に進めております。

大阪市はイギリスの経済誌『エコノミスト』の「世界主要140都市、最も住みやすい都市ランキング」でアジア第一位となりました。それから財団法人森記念財団の「世界主要35都市、住居分野ランキング」これも2年間連続でパリ、バンクーバーに次いで世界第3位の評価を頂いています。ということは皆さんが住んでいるこの大阪市っていうのは日本でそしてアジアで一番住みやすいという評価を色々なところから受けていると言えると思います。そして都市の財産というのは人、地域だと私は思っています。安心安全を基本として誰もが住みたいと思う大阪市を目指してまいります。

2008年のリーマンショックに端を発しました金融危機。日本にも深刻な経済不況をもたらしております。そしてあの東日本大震災。今日本は大阪は大きなターニングポイントを迎えております。私は東日本大震災の復興に全力で取り組む中で、絆であるとかあるいはコミュニティの大切さを実感いたしました。震災支援では日本人の心が一つに繋がったように、今の日本に大阪に求められているのは絆やコミュニティなど基礎自治体としてのネットワーク作りであると思っています。時代遅れの制度であるとか無駄な規制を無くして効率的な市民サーヴィスに臨む、あるいは提供するというのは当たり前の事でございますけれども、その実現には今の日本の現状を考えると大きな社会、支えあう社会が必要であります。私はこの市民協同という言葉を通じてスマートで機能的な行政と、絆とコミュニティに支えられた豊かな社会作りを同時に進めていきたい、こう思っています。

そして今の日本に求められている、これは新たなる成長戦略だと思います。大阪は過去、時代を先取りした優れた起業家達を数多く作り出してきました。日本経済を牽引した時代もございます。今こそそういった大阪のDNAを成長エンジンとして大阪経済、関西経済の活性化を図るとともに日本の再生を牽引していかなくてはなりません。この4年間一歩ずつ大阪の改革を進めてまいりました。この大切な大阪市を無くす、大阪市をバラバラにすると公言する人達と戦う為にこの大阪市を愛する者の一人として2期目に挑戦することを決意した次第です。

2期目に向け私は大阪満足度日本一を宣言します。大阪満足度日本一とは市民生活のあらゆる側面で満足度の高い街作りを進めること、掛け替えのない市民の命や暮らし、市民の財産を守りながら緊急課題でございます大阪市の経済活性化を通じて、関西から世界に向けて元気な日本、これを発信していこうというものです。そして大阪満足度日本一の実現に向けて市民の皆様に七つのお約束をさせて頂きます。子育てと教育、安全安心、仕事と雇用支援、関西の成長に貢献、観光文化スポーツ、活力元気な街、みんなが作る自治の街、都市間連携、の全て項目で満足度日本一を目指します。

ここにいらっしゃる皆さんはNYの市長であったジュリアーニさんが提唱した割れ窓理論、ブロークン・ウィンドウというのをご存知だと思います。学校の割れた窓ガラスを放置しておくとこの都市の安全性というものを外側から来た人が不審に思う。そういった所で市民と一緒になって割られても割られても綺麗に張り替えることからスタートしました。やがて不良少年たちはイタチごっこを諦めて市長に協力を始める。大変有名な理論でございます。汚くて有名だった地下鉄の落書きもボランティアの協力などで綺麗になりNYの治安がみるみる良くなっています。私は丁度95年から98年まで前の仕事でNY3年間居たんですけれども、その間に夜ブロードウェイを一人で歩いても怖いと思ったことはございませんでしたし、女性で歩かれている方も多くいらっしゃいました。

そしてこの4年、市民の皆さんに一緒に「やりまひょ」っていう声を掛けさせていただきながら、市民協同プログラムを立て、その成果により大阪市は確実に良くなりつつあります。鶴見区で大阪府が初めての青色防犯パトロール第一号というのが出来たんですが、これが平成20年には大阪市内の青色防犯パトロールが47台だったものが今年は152台に増えておりまして、街頭犯罪が減ることに大いに役立ってくれております。

そして放置自転車の半減も市民の皆さんの協力のおかげでございます。協議会や啓発活動に参加していただいた市民の延べ人数、平成20年に500人でした。ところが22年、約1万名に上る、というご協力を頂いております。サイクルサポーター制度も23年の9月現在、114団体1827人にご協力を頂いています。宗右衛門町も皆さんご存知だと思いますが、あの宗右衛門町の通りも、地域の方たち、その宗右衛門町でお商売をやっておられる方と地下鉄、ごめんなさい、電線の地下化という事から始まって、南の活性化協議会を設置いたしました。そしてこれは20年くらいこれはかかりますけれども新たに建て替える時には少しセットバックしていただく、という事まで含めて石畳舗装を充実する、完備する、20年くらいかかってもそんな素晴らしい宗右衛門町にしたいなあと、こういう思いを「ウィズ」、一緒にって言葉に込めました。

大阪市は人の街です。市民や大阪を愛する皆さんが大切に育んできた街です。変化や改革って言うのは必要ですけれども、大阪市に独裁は似合いません。大阪市をバラバラにさせてはなりません。大阪市を一人の独裁者の自由にさせてはなりません。これは独裁を叫ぶ方から民主主義を守る戦いであると思っています。私は市民一筋、市政一筋を基本姿勢に大阪市の未来を、市民の命や暮らし、市民の財産を守り抜きたいと思っています。1127日、これは大阪市民の皆さんが自らの未来を選択する大切な時です。マスコミ受けする過激な発言でありますとか、無責任な制度論ではこの大阪の未来がどうなるか分かりません。そういった危機感を持って着実に誠実に堅実に進めてまいりました。市民の皆さんと一緒にその輪を広げてきた、その輪をさらに大きく大きく広げていきたい。その市民の中には企業市民といわれる大阪市外から働きに来られている方たちも当然含まれます。そういった大きな社会が支えることによってこの大阪から間違いなく日本を変えることが出来るし、そしてその大阪から関西の成長エンジンとしての、多極分散型の都市構造あるいは多芯型の都市構造と言いますが、様々な都市間連携、そして政令市間連携、関西メガリージョンという構想もありますけれど圏域としての発展を目指すのに、今時代逆行の父権集権主義はいらない。そういう思いでございます。平松邦夫大阪満足度日本一、目指します。以上です。

(続く)



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category: 政治

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